2023年07月28日

2023年 第29週
(令和5年7月17日~令和5年7月23日)

【今週の注目疾患】
■インフルエンザ
 2023 年第 29 週に県内定点医療機関から報告されたインフルエンザの定点当たり報告数は 1.13 人(報告数 230 例)となった。
2022/23 シーズン(今シーズン)、県では 2022 年第 51 週に流行開始の目安である定点当たり報告数 1.0 人を上回って 1)以来、2023 年第 24 週まで流行シーズンが続いていたが、前週の第 28 週に再び目安値 1.0 人を上回った。
2010 年以降、シーズン後半の第 20 週~第 35 週までの間に定点当たり 1.0 人を上回ったことはなく、季節外れの流行が発生している。

 2023 年第 29 週の小児科・インフルエンザ定点医療機関の協力による迅速診断結果については、結果の判明している 227 検体中 A 型 192 例(84.6%)、B 型 4 例(1.8%)、A and B 型 1 例(0.4%)、A orB 型 30 例(13.2%)であり、A 型が最も多く診断された。
また、今シーズンにインフルエンザ病原体定点医療機関から搬入されたインフルエンザの患者検体計 131 検体のうち、型別解析の結果、A(H3)が 122 検体(93.1%)で最も多く、次いで A(H1N1)pdm09 が 5 検体(3.8%)、B(Victoria)が 4 検体(3.1%)と続いた。
これは全国におけるインフルエンザウイルスの検出傾向と合致する 2)。
 県内保育所、幼稚園、小学校、中学校、高等学校におけるインフルエンザ様疾患の発生報告調査3)では、2023 年頭のピーク時と比較すると休校・学年閉鎖・学級閉鎖施設数は減少しているものの、2023 年第 28 週には 7 施設の学級閉鎖が確認されており、一定数の発生が継続している。
その他の指標として、基幹定点医療機関からのインフルエンザ入院患者報告については、2023 年第 25 週以降 0 が続いており、入院を要する重症者の増加兆候は特段認められていない 4)。
 現在の季節外れのインフルエンザの流行は、全国においても発生している。
2023 年第 28 週時点で全国における定点当たり報告数は 1.76 人(報告数 8,640 例)で、本県を含む 19 都県で定点当たり報告数1.0 人以上となっており、特に鹿児島県(定点当たり報告数 27.05 人)、宮崎県(定点当たり報告数 9.24人)、熊本県(定点当たり報告数 6.35 人)等九州地方で特に患者が多く報告されている 5)。
 昨年、(一社)日本感染症学会はインフルエンザの 2022/23 シーズンの流行について、過去 2 年間、国内での流行がなかったために、社会全体のインフルエンザに対する集団免疫が低下しており、一旦感染がおこると、小児を中心に社会全体で大きな流行となるおそれがあるとして注意喚起を行っている 6)。
これまでのところ、今シーズンの流行が以前のシーズンより大きな流行になっているという証拠はないが、季節外れの流行が長期化しているなど、例年とは異なるトレンドが見受けられることから、今後の発生動向には注意が必要である。
 インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気である。
38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛など全身の症状が突然現れるほか、一般的な風邪と同じように、咽頭痛、鼻汁、咳などの症状も見られる。
小児ではまれに急性脳症を発症し、高齢者や妊婦、基礎疾患保有者等の免疫力が低下している患者の場合には肺炎を伴う等重症化する危険性が高い。
予防するための有効な方法としては①流行前のワクチン接種②外出後の手洗い③適度な湿度の保持④十分な休養とバランスの取れた栄養摂取⑤人混みや繁華街への外出を控える(インフルエンザ流行時)等が挙げられる 7)。


■引用・参考
1)インフルエンザの流行シーズン入りについて(令和 4 年 12 月 28 日):千葉県
>>詳細はこちら
2)インフルエンザウイルス分離・検出速報:国立感染症研究所
>>詳細はこちら
3)インフルエンザ様疾患発生報告(学校欠席者数)2022/23 シーズン報告:国立感染症研究所
>>詳細はこちら
4)千葉県のインフルエンザ発生状況(2022/23 シーズン):千葉県感染症情報センター
>>詳細はこちら
5)2023 年 7 月 21 日 インフルエンザの発生状況について:厚生労働省
>>詳細はこちら
6)2022-2023 年シーズンのインフルエンザ対策について(一般の方々へ):(一社)日本感染症学会
>>詳細はこちら
7)インフルエンザ Q&A:厚生労働省
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【新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況】
 2023 年第 29 週の県全体の定点当たり報告数は、前週の 13.20 人から増加し 15.36 人であった。
定点把握開始となった 2023 年第 19 週以降、県内の定点当たり報告数は継続して増加傾向にある。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和5(2023)年7月26日更新)